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Writer's pictureAya

異論を唱えることの重要性と難しさ-前編-

1年ほど前のことです。中学校に入ったばかりの次女が半分涙ながらに数学の先生のやり方が好きじゃない、と訴えてきたのです。



次女は大抵の場合は人の提案やアイデアを素直に耳を貸すのですが、自分が重要と考えること、自分が納得しないことに関しては首を縦に振ることはありません。なので、何かあったのだろうと次女の話を聞いてみると、数学の時間に次女は先生が授業中に教えた計算の仕方とは違うやり方の方が良いと思い、その方法で解いていたらしいのです。でも、先生からは授業で教えたほうでやりなさい、と言われたのが納得行かない、とのことでした。その計算の詳細を見ると、確かに次女の解き方は遠回りをしているような感じではあるものの、間違ってはいないし、次女自身が考えて思いついた解き方だというので、次女にちゃんと先生にそれを説明をして、自分がやりたい方法で解かせてほしいと言いなさい、そしてもし、先生がそれでもダメと言ったらママが先生に文句言ってあげる、と言いました。


半年ほど経った頃、学校でその数学の先生と話をする機会があり、自己紹介をすると次女のことをべた褒めしてくれたのです。「頑固だけど頭は良いし、学びに前向きだ」と。そして、その先生から、上記の経緯の後日談を聞くことになりました。先生曰く、私と話したであろう翌日に次女が先生に自分の思いを伝え、先生も理解をしてくれ、次女が納得するまで次女の解き方をさせてくれたそうです。そして、そのうち次女が自分のやり方だと面倒だと気づき、最終的には先生の解き方をし始めたそうなのですが、そのころには十分自分のやり方をし尽くしたので大変満足していたそうです。そして先生は、自分で考え、意見を言い、その後修正をした次女を見守り、認めてくれたのでした。この先生には感謝してもしきれません。


英語では「Advocate yourself」というような表現で、自分の思いや考えを相手に伝えることの重要性を耳にすることがあります。日本では先生に対して違う意見を言ったり、自分のやり方を貫こうとするのは「先生に反抗する」とか「目上の人に楯突く」というような言い方で悪い行動のように言われがちですが、自分が「これが正しいと思う」「これをやりたい」ということを言うことを重視し、大人が力でねじ伏せないというのは大事だな、と思いました。


一方、自分の意見を言うことはとても重要だし、アメリカでは日本よりずっと推奨されているし、意見を活発に交わす場面は多いとは言え、現実的にはとても難しいと感じる場面にも遭遇した経験があります。


難しさに関しては次回に持ち越しです。


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